だれかのなにかに役立てるウェブ制作者YoTaの趣味ブログ

企業のwordpressオウンドメディアが失敗しやすい理由「運営ナメ過ぎで放置するから」

wordpressが流行し出してから、はや数年。オウンドメディアで自社PRをしたいと考える企業も数多く出てくるようになりました。

でも、自分の経験からして、失敗している企業さんもまた多いように思っています。理由はカンタンで失敗する企業は、ずばり「オウンドメディアをやるための運営リソースをきちんと準備していないから」です。

企業はwordpressなどのCMSを導入して、安易にオウンドメディアを始めようとしてもムダに終わるから気をつけるべき

CMS入れたら更新はラクなんでしょ、という安易な考えはNG!

「CMSを入れたら、あとはラクラク更新!」

そんなキャッチコピーを謳っている制作会社は、web業界における一種の害悪だと思っています。なぜなら、そのことを鵜呑みにした企業さんが「CMSを導入れたら、あとは社内で若いヤツにでも更新させればOKだろう」なんて考えてしまうからです。

もちろん会社のニュース情報を事務的に更新するだけなら問題はありません。しかし、自社独自のPRをしようと考えている会社はちょっと待ってほしいと思います。なぜなら「今はインターネットメディアも群雄割拠の戦国時代。そんな安易な考えで成功するほどオウンドメディアは甘くない!」からです。

若いヤツはインターネットリテラシーはあっても、メディアのプロではない

「きみ、若いし、こういうのできそうだし。仕事の合間で良いからやってみてよ。うちのPRは任したからさ」

そんなノリで若い社員にCMSの運用をすべて一存する会社は少なくないかと思います。ただ、これは誤りです。

たしかにCMSの操作などの面で、若い人のほうが覚えは早いかもしれません。しかし、若い社員は、果たして自社の位置づけだったり、強みだったり、きちんと理解しているでしょうか。また、将来にどんな会社を目指すとか、どんな風に会社をPRしていくか、そんなことを一存で決められるほどの総合力はまだ身につけていないかと思います。

また、CMSの操作ができたり、趣味のブログを書くことができるからといって、「メディア」を作ることまで同列の次元で考えることは違うことです。

「CMSを導入した=メディアがカンタンに作れる」わけではない!

インターネットで注力されるためには、少なくともマークアップの概念や、webライティングの知識は必要ですし、キーワードプランナーによる選定などの工夫が重要です。まあ専門的な技能職に比べれば、はるかに短い時間で身につけられるものですが、しかし、まったく知識ゼロだと「不毛な記事更新」しか作成することはできません。加えて、ユーザーに注目してもらう「メディア」まで求めるとなると、技術とはべつのエンターテイメント性も求められ、よっぽどユニークで発想力豊かな人でないと作成は難しいところです。

たとえばオウンドメディアの金字塔、LIGさん(http://liginc.co.jp/)のメディア一つを見ても、すべてが話題性バツグンで面白いわけではなく、じつはチラホラとスベっている記事なんかも存在します。それだけ注目されるメディアを作ることは難しいということです。

「とりあえず若い社員に任せておけば良いや」

そんな決断を下した時点で、その会社のオウンドメディアはほとんど失敗すると考えて良いでしょう。その若い社員が優秀であれば、なんとか成功させてくれるかもしれませんが、まあ日々の業務に追われる中で「いや、仕事忙しいんで・・・」となってしまい、せっかく導入したのに一向に更新されない形骸CMSができあがってしまうわけです。

では、CMSによるオウンドメディアを成功させるためには、どうすれば良いのか。結論は、きちんと制作チームを組み、リソースを確保することです。

CMSの更新、メディア配信には、リソース確保と制作チームを組むことが重要

そもそもインターネットで、記事に注目してもらって知名度を上げるには、ざっと挙げるだけで下記のボリュームが求められます。

・面白い記事を更新している
・たくさんの記事を更新している
・役に立つ記事を更新している
・定期的に記事を更新している
・読みやすい文章になっている
・短時間で読めるよう、端的にまとめてある
・文字だけでなく写真などの飽きない仕掛けがある
・検索にひっかかりやすい記事を更新している
・SNS連携などで知ってもらうきっかけを増やしている
・その他、もろもろ

ちゃんとした記事を書こうとすれば、1時間以上はもちろんかかりますし、また会社記事ともなれば文字校正の時間も確保しなくてはいけなく、記事一つの業務時間は数時間になることも考えられます。

一日の労働時間が基本8hで、本業があるのですから、まあ記事制作を一人でこなすことがどれだけ難しいことか、少し考えれば容易く想像できることです。つまり、オウンドメディアを本気でやろうと思ったら、スタッフを増やし、チームを組まないと、物理的に無理だということです。

そのため、じつはCMS、オウンドメディアでは、ランチェスター戦略に基づく人海戦術がかなり有効だったりします。たとえばニュースサイトの多くが、外部ライターさんを確保したりして、自社コンテンツを増やしていることが一つの証明です。

ある意味、メディア作成は「狩猟」のようなもので、「数撃てば当たる」の考え方が重要だったりします。たくさん記事を作れば、どれかがユーザーにヒットするかもしれないからです。そしてスナイパーが優秀であれば、たくさんの記事がユーザーに刺さります。

つまり、オウンドメディアで成功するためには、リソース・マンパワーの確保がとても重要ということです。

まとめ

CMSのオウンドメディアをやろうとした場合、リソースの確保なしに成功はありえません。「せっかく高いお金を払ってCMSを導入したのに全く更新しなくなった」なんて、宝の持ち腐れ状態にならないように気をつけましょう。いっそのこと「記事更新する覚悟がないなら、最初から導入しない」くらいの英断は下したほうが、会社視点で見ると賢いと思います。

ページ上部に戻る