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大手メーカー企業のムダ研修! 設計「現場の声を聞くことが大事」 ⇒ 現場「俺、一回も話してない」

今回は雑談みたいな記事です。

自分が大手メーカー企業にいた頃、「こんな無駄な研修があるんだなぁ」と思った話です。

大手企業のムダ研修!

研修のテーマは「設計と現場」

その時の研修のテーマは、「設計と現場」でした。

メーカーでしたので、設計と現場が一致団結して、良いモノを作るためには・・・?という研修内容でした。

参加者は若手の設計と現場

参加者は、これから会社を盛り上げていく若い世代の設計と作業現場の人たち。

設計4名、現場2名くらいの割合でチームを組んで、「モノ作り」について一緒に考えていくワークになっていました。

研修では、効率的な生産、問題発生からのフィードバックなど、いかにスムーズにモノづくりをしていくか、という話し合いが進められました。

しかし、開始早々、すでに空気がおかしかったのです。

なぜかというと、それは両者の間に確執があるからです。

設計と現場の確執

ここでメーカーにおいて知っておきたいことが一つあります。

設計は、大卒・修士卒のみで構成される社員です。

対して、現場は専門卒・高卒で構成される社員となっています。

もちろん、どちらも同じ社員なのですが・・・大卒と高卒でピンとくる人もいるかと思いますが、そこにはいわゆる「踊る大捜査線」のような、キャリア組と現場の確執みたいなものがあるわけです。

これはメーカーに限らず、他の業種だったり、役所・公務員などでも同じことです。

なんか、やっぱり実際にはあるんですよね。大卒と高卒の溝みたいなの・・・。(もちろん、そういうことがない、良質な職場環境もあると思います。自分のところは違いましたが・・・。)

大卒と高卒の溝

信じられないことかもしれませんが、有名な大学を卒業した人の中には、大卒以外の人間を見下している人が、確実に存在するのです。

自分は大学にいた頃、そういう人に会ったことはなく、また自分自身がそういう考えをしたことがなかったので、大手企業に入社した時、そういう感覚を持っている人がたくさんいることに、ちょっと衝撃を受けました。

「高卒の連中は余計なことを考えずに言われた通りに黙って動けば良い」

そんな言葉をサラッと発言する先輩も少なからずいました。

対して、高卒の方々も、そんな見方をされていることは感じていて、あまり良い気持ちを持っていません。

「どうせ大卒の連中は高卒のことを頭が悪いってバカにして見下してやがる・・・」

このように、まるでドラマみたいに馬鹿げた対立構成で互いに一種の境界線を引いてしまっており、しかもそれが現実ではよりシビアな感じで実在してたのです。

正直、これは、かなりのショックで、大手企業が・・・というよりは、その会社のことを嫌いになった原因の一つでした。

話を研修に戻します。

もっともらしい正論をかざす設計組。だが・・・

研修の話し合いにおいて、設計の方々はもっともらしい意見を押し並べていました。

モノづくりを効率的にするためには、ざっくりいえば、しっかり準備して、計画して、正しく情報共有して・・・などなど。

ちなみに、この話し合いをしている時、現場の人たちは一切会話をしていません。

なぜかというと、こういう言い方は好きじゃないんですが、やはり大卒・修士卒の人たちは研究だったり学会だったりでディベートや討論に慣れているのですが、高卒・専門卒の人たちは、そういう経験をあまり持っていないので、どうしたらよいか、よくわからないのです。

みんな最初はうまくできないものですが、そういうところの配慮ができないのが、インテリ集団のイヤなところです。

そして、設計の一人は、最後にドヤ顔でこう締めたのです。

「やっぱり、しっかりした設計をするためには、現場の人たちの声を聞くことが大事ですね」

時間通りに意見をまとめあげたことに満足して、みんなウンウンと頷く設計組。

しかし・・・。

そこで、現場の子が、おそるおそる口を開きました。

「すみません。俺、この研修の内容、難しくてよく分かってないんですけど・・・ただ、現場の声を聞くことが大事って、少なくとも今の話し合いで俺たち現場の声って、一回も聞かれてないですよね?」

現場組のあまりに鋭い指摘でした。

気まずそうに黙る設計組。

研修の時間が終わると、「あー、終わった終わった」と、互いに交流することもなく、さっさとみんなが解散していく。

自分が思ったのは、こんな詭弁・机上だけの研修に何の意味があるんだか・・・ということでした。

現場に限らず、「相手の声を聞く」ということは一定以上の友好関係が必要

一方で、自分は似たような研修内容の成功パターンも体験したことがありました。

別の日に、一度飲んだり遊んだことのある現場の子と同じ班になって、似たようなワークをしたことがあったのです。

その時は設計側の人も良識ある人が多かったこともあって、現場の人とも話し合いながら、しっかりと研修に取り組んで、みんなで協力して、ワークの成果も出せていたと思います。

へんな溝や確執にとらわれず、「分からない」ということや「自分の考え」が、素直に言える人間関係。

設計と現場がチームワークを発揮するなら、まずはそういった環境にならないと、ムダだなって、個人的には思いました。

もちろんビジネスしているんだから、そんな友好関係なんて主観なものに甘えるな!という意見もあるとは思いますが、隠しごとをせざるをえないような脅迫めいた環境になってしまっているところは、組織として終わっているように、自分は思います。

まあ、そのような考えを得るに至る機会をもらった、という意味では、その研修にも意味があったんでしょうが・・・。

まとめ

とまあ、ちょっとした昔話でした。

長々と書いてしまいましたが、要するに、やっぱ人間関係ってとても大事だと思う、って話でした!

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