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ブレインストーミングは正直イマイチ…。時間の無駄となる理由とは

自分の辟易する時間の一つが、ブレインストーミングです。とくに苦手なのが、「いかにも賢そうでポジティブな響き漂う言葉だけが飛び交い、議事録まがいのものは作られても、肝心の現実は何も変わらずに月日のみダラダラ経過」という状況です。

また、ブレインストーミング自体が本当にネタを集める良い手段とも感じません。今までの自分の経験からいえば「思考の放棄」であり「他人任せの逃避行」という見解に至ります。

以下、説明します。

ブレインストーミングが時間の無駄となる理由

本当に斬新なネタが浮かぶ手段なのか、まずは疑おう

昔からよく言われることの一つが、ひらめきの源泉は「馬上・枕上・厠上」の三上です。

また、ふとしたアイデアが浮かぶ時というのは、旅先だったり、遊んでいる時だったり、一人でいる時でもあれば、だれかと話している時でもあったり、なかなかランダムで偶然の作用が大きいものです。

そして、そういうひらめきが起きるタイミングというのは、人それぞれでもあります。

それにもかかわらず、ブレインストーミングは、参加者に対して、一種の閉鎖的条件を押しつけることになります。

・特定の部屋や場所に縛られる
・人の集まりという環境に縛られる
・なんでも自由でいいから意見を出して! という圧力背景に縛られる
・制限時間にも縛られる
・反対意見はダメというルールに縛られる
etc

「ネタ出して♪」といって、カンタンにネタが浮かぶようなら、だれも苦労しません。

ネタというのは、「偶然の中から良いものが生まれやすい」という点を、あらためて認識するべきです。そして偶然というのは、本当に偶然だから良いのであって、だれかに恣意的に用意された場所というのは、ひどくまがいものでもあります。

だれかのアイデアを見たり聞いたりした時点で、だれかの個性が消えていく

もし、会議の中で、だれかが「これはどうですか!?」といって、なかなか良いアイデアが出たとします。

そこで納得する人がでると、その人たちは、その時点である程度の満足を得たり、限界を感じたり、忖度したり……そうして思考のマラソンを止めてしまう人も少なからず現れます。もしくは、へんに勝ち負けを意識して、過剰に変な発言をするような人も現れることもあります。

もちろん、だれかの意見を聴くことで、良いアイデアが出る可能性もありますが、ただ、そういった思考の損失が生まれることも確かです。

もし良いネタ・アイデアを集めたいというのであれば「個々人が、己の性格・個性でしっかり考える時間があるか」という点は、決して見逃してはいけないポイントです。

ネタを集めたいなら事前に個々へ打診しておくべき

「●月×日まで。テーマは△△で、なんでもいいからネタが浮かんだらメモしてきてください」

このように打診しておけば、それぞれの人が、それぞれの環境で、思い思いに、自由に思考を巡らせる時間が、少なからず生まれます。そして、さすがに0個ではマズイと思いつつ、なんかしら考えてくるでしょう。

この時間を持たずして、いきなりブレインストーミングに臨むのは、かなりの誤りだと、自分は今までの経験で感じています。(ほぼ他人任せになりやすい。)

ブレインストーミングは決して繰り返してはいけない

「なんか良いアイデアでなかったな……」

といって、何度もブレインストーミングを繰り返すことは愚行の極みです。

こうなってくると、だんだんとネタを選ぶことができなくなっていくからです。

「これもイマイチ。これも良さそうだけど、それならこれも……」

このようにネタ漁りの時間ばかりが続くと、完全に停滞時期に入ります。

一例)一世を風靡した、とんねるずの「ガラガラヘビ」の生まれたきっかけは麻雀

ここで一つ、ネタの成功例にならいます。

とんねるずのミリオンヒットしたコミックソング「ガラガラヘビ」は、タカさんが、テレビ関係の方々と麻雀をしていた折、テレビの洋画で「ガラガラヘビに気をつけて!」という台詞があり、これがツボにハマり、その後、軽いノリも混じりつつ、トントン拍子で曲になり、大ヒットしたそうです。

・「でっかいホームラン打たなきゃ、誰も見てくれない」――石橋貴明が語るバラエティーの未来
https://news.yahoo.co.jp/feature/1334

この時に大事なことは、「これ!」ってひっかかったネタへの直感に素直に従い、その後、すばやい行動力を起こす「個々人」の存在があったことです。

もし、「面白い!」というノリだけで終わっていたり、「他にも面白いのないかな?」などのさらなる検討を選択していれば、成功を逃してしまった可能性は十分に考えられます。

一例)一大メーカーとなったカルピスは、創始者がモンゴルの遊牧民と交流して飲んだ馬乳酒がキッカケで誕生

だれもが知っているカルピスは、三島海雲さんがモンゴルの遊牧民と交流して飲んだ、馬乳酒(発酵飲料)が誕生のきっかけでした。

海外・異文化での経験が、そのままネタとなり、帰国後は、日本人向けの飲料を作ることに、ただガムシャラに時間を使っていったそうです。

この時も、すぐに行動を起こして、成果が出るまで諦めずに動き続けたからこそ、カルピスが誕生したのです。

・カルピス®の生みの親 三島海雲
https://www.calpis.info/knowledge/developer/

本当に大事なことはあれこれネタを出すことでなく、面白いと思ったことをすぐに実現する行動力・表現力・突破力

自分が残念に感じたブレインストーミングのほとんどは、「会議の後になかなか行動を起こさないこと」が共通しています。

【残念なブレインストーミングの例】

「さあ話し合おう!」 ←テンション高めで意識高そう

↓ 宴もたけなわになると…

「じゃあ、この感じでいきましょうか」 ←なんかふわふわした終わり方

↓ 数日もすると…

だれもなにもやっていない

結論

ブレインストーミングで大事なことは、

・各個人に自由な思考の時間を持たせる
・制限時間でなく、期限を決める
・mtgや会議にこだわらない
・ブレインストーミングを実施
・直感にひっかかったり、決定したことには素早く取りかかる

といったように、ブレインストーミングの時間前後に対し、きちんとした準備をすることです。

ブレインストーミングだけをやっていても、現実は何も変わりません。尊重すべきは、自由な思考の時間を持つことであり、新鮮な直感に判断を委ねることであり、そして、とにかく突き進んでいく行動力、実現するための知識・技術・ノウハウ・スキルです。

web業界でいえば、当たり前ですが、「良いwebサービスを作りたい」と言い続けるだけで、良いサービスが生まれることは決してありません。いくらアイデアを練ったところで、手を動かし、きちんと試行錯誤したり、アウトプットを生まない限り、永遠に成果は生まれません。(そして、それは常に一種の博打的要素を孕む。)

意識高いだけで、何も生み出さないブレインストーミング、もしくは会議が目立つような環境は、今一度、危機感を持つべきです。

早い話、「口先の言葉だけでなにもできない人間たちがそれっぽく話し合うだけでは何も生まれない」ということです。

とくにありがちなのが、学歴の高い大学生が、ビジネスかじりでやるようなパターンですね。結果、ただの自己満で、打ち合わせの時間だけがダラダラ浪費されて、成果物としては不毛に終わります。

こういう学生の場合、テスト時期だったり、夏休みや冬休みでも始まれば、もうmtgしたことはすべて忘却の彼方でしょう。そして、こぞって決まったように海外でも行って、テンプレートみたいに自分探しを始めて、帰国した後は同じようにキャンキャン吠えて、さらに意識高いだけの病気が進行しがちです。

とりあえず、具体的な行動を起こさない限り、永遠に何も変わらない、という話です。(吠えるだけでは意味がない。)

以上、すべて著者自身の経験談でした。

参考リンク

・ブレインストーミングが無駄であることが証明される
https://daigoblog.jp/correct-brainstorming/

・やっぱりか!ブレインストーミングは時間の無駄という研究結果が話題に
https://tabata-semi.jp/the-purpose-of-brainstorming/

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