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読書感想文が苦手な人のためのカンタンな書き方テクニック

学生の宿題に必ず出てくる、読書感想文。文章・作文を書くのが苦手で、宿題のたびに憂鬱になっている人も少なくないかと思います。

でも、いったんコツさえ掴んでしまえば、読書感想文はそこまで悩まず、スラスラ書くことができます。自分も中学生まで作文は大の苦手でしたが、高校に入ってからコツを掴み、先生から褒められるようにもなりました。

さっそく、具体的なテクニックを見ていきたいと思います。

読書感想文が苦手な人のためのカンタンな書き方テクニック

まずは本選びを重要視しよう

本選びはとても大事です。なぜなら、読んでいてつまらない本ほど苦痛なことはないからです。読書自体がつまらないという人は、ほとんどの場合、「まだ面白い本に出会っていないだけ」です。逆に本が好きな人というのは、「すでに面白い本に出会っていて、その好奇心をさらに埋めたくなっている」という状態です。つまり、読書感想文の第一歩は、自分に合う本と出会うことがとても重要なのです。

具体的には、下記のような本は選ぶべきではありません。
・文章が読みにくい
・文章が難し過ぎる
・話のテーマが自分に合わない
・次のページがまったく気にならない

ただし、読書感想文の場合、困ったことに、課題となる図書本がすでに決められている場合がほとんどです。その場合は、指定された図書本を比較して、その中で自分が読みやすいと感じた本をせめて選ぶようにしましょう。選定の際は、最初の数ページを立ち読みしてみて、続きが気になる本を選ぶのがベストです。間違っても、「中古で安く手に入ったから」という理由だけで、安易に課題図書を決めず、きちんと探すようにしましょう。とはいえ、学校の指定している本も、読んでみると面白いものです。あんまり最初からアレルギーを持たないようにしましょう。

気になることがあったら、線を引くだけでなく、その場でメモをつけよう

いざ本を読み進めていくと、必ず「面白いな」とか「つまらないな」とか「ハラハラする」とか「イライラするな、こいつ」など、読者(あなた)が感情を抱くシーンが出てきます。そういう場面に出くわした時は、逐一、すかさずメモするようにしましょう。メモする際は、スマホでも紙でも、本自体に直接書いても構いません。

メモする時は、下記のことをきっちり書いておきます。
・気になったシーンのページ(110P、など)
・そのシーンをどうして気になったのか、メモしておく

ちなみにメモする感想は自由です。「自分が予想しない展開だった」でも「主人公の行動が気持ち悪いと思った」でも「綺麗な文章だと思った」でもなんでもOKです。ただ、線を引くだけの印はダメです。なぜなら線を引くだけでは、そのページを振り返ることに時間がかかりますし、線を見ただけでは、その時に自分が重要視していた感想を思い出すのに時間がかかるためです。きちんとメモするようにしてください。

いちいちメモするのが面倒臭いと思う人がたくさんだと思いますが、じつは逆なのです。読書感想文を書く時は、「いちいちメモをしないほうがよっぽど面倒臭い」のです。じつは、このメモこそが「読書感想文」の答えになるからです。

メモせずに読書感想文を完成させることは至難のワザ
想像してみてください。文章が苦手なあなたが、たった一回の読書で、その本の内容をすべて覚えて、ましてやシーンごとの感想など振り返ることができるでしょうか。答えは否です。それだけアタマの良い人であれば読書感想文で悩むことがありません。つまり、ほとんどの人は読書感想文を書かなくてはいけないのに、「読書を終えた時には自分の感想を自分で忘れてしまっている」のです。なんとも本末転倒というべきか、滑稽な話ですよね。

読書感想文を求められている本を読むときには、必ずメモすることを忘れないでください。「自分の感想を振り返るための栞(しおり)を作っておく」ことが、なによりも大事なのです。

自分の書き残した感想メモから、読書感想文のテーマを決める

きちんとメモを取って、読書を終えると、最終的に自分の書き残したメモデータが残ります。読書感想文では、自分のメモデータをまとめて、それからテーマを定めると、だいたい良い具合に仕上がります。

メモデータをまとめる時は下記のように整理します。
・自分の感想をリストアップする
・自分の感想をあらためて確認する
・自分が最後に一番気になった、もしくは主張したくなった感想を選ぶ
・定めた感想をテーマにして、読書感想文を執筆していく。

メモデータをまとめた結果、「物語の主人公がクズだと思った」という結論・主張が出ても問題はありません。読書感想文は基本的に表現自由ですので、どれだけ悪口を言っても良いですし、どれだけ恋い焦がれてもOKです。着眼点・批評などに個性があれば、十分に魅力的な感想文となります。

だいたい読書感想文が苦手な人は、テーマを決められない人が多いです。テーマが決まらないと、話を掘り下げることができず、個性を発揮することも難しく、ありきたりな感想しか書くことはできません。平凡な読書感想文を書く人は、能力的に書けないのではなく、いろんな準備をすることを面倒くさがっているだけです。まずはメモすることが第一歩なので、習慣づけるようにしましょう。

それでは、テーマを決めた後、どのように読書感想文を書いていけば良いか記します。

読書感想文を掘り下げて、個性ある文章にするためのテクニック

感想メモを残していても、それだけでは素敵な読書感想文には仕上がりません。さきほどの「主人公がクズだと思った」という感想を述べただけでは、聞いた人も「ふーん」としか言えないでしょう。つまり、テーマを決めた後には「テーマの肉付け」が必要となります。

仮に主人公がクズだと主張したら、聞き手は「どうして主人公がクズだと思ったのか」が気になります。理由を説明するためには、必然的に「本文中の描写」を語る必要があります。主人公をクズだと判断するに至る「行動A」や「行動B」が本文中に記載されていたはずです。こんな時にもメモがあれば、カンタンにたどることができますので、引用するようにしましょう。

読書感想文の書き始めはこんな感じになります。

「○●を読み終えて、主人公は、正直なところ、クズだと思いました。なぜなら、「行動A」や「行動B」をしていたからです。」

なんともサッパリしている印象だと思います。これはまだオリジナルの着眼点しか書いていないためです。もう少し肉付けをしていくと、だんだん感想文っぽくなっていきます。

本の内容に対して、現代人である自分の視点を交えて「突っ込む」

漫才が面白いのは、ボケに対して突っ込みがいるからです。読書感想文も似たようなものです。「面白かった」や「感動した」など、「ただの受け身な感想」だけを書き並べても、聞き手は、ちっとも面白くありません。大事なことは「攻めの感想」を書くことです。すなわち、「本の中身に対して突っ込む」ということです。

先ほどのクズ主人公の例で見れば、行動Aや行動Bに突っ込みを入れられるはずです。たとえば、「自分なら行動Aなんてことは絶対に考えない。」とか、「自分なら行動Bをもっとうまくやる。」とか、「主人公の悩みがじれったく感じた。」などのように、自分の視点でズバズバとモノを言うことができます。

先ほどの文章に肉付けしてみます。

「○●を読み終えて、主人公は、正直なところ、クズだと思いました。なぜなら、「行動A」や「行動B」をしていたからです。自分なら「行動A」はこのように対応するし、「行動B」はこのように対応します。主人公はどうにも考えの浅い人物なのだと思いました。」

読書感想文の書き手の自分が、本の中のキャラクターについて嫌っていることが分かってくる文章になってきたかと思います。ただ、これだけではコワい感じがしまうので、もう少し感想の要素をプラスしてみたいと思います。

自分の突っ込みが終わった後、あえて主人公の目線に立ってみる

世の中、すべての人が同じ考えということはありません。人が行動を起こすときは、必ず理由が存在します。物語の主人公がクズだったとして、そのクズがクズな行動をすることには、必ず動機・理由があったはずです。たとえば、当時の常識だったり、家族の状況だったり、お金の事情だったり、恨みだったり、欲望だったり・・・本の中を読めば、そういったヒントが隠されていたはずです。キャラクターの批評をする時は、そういった心情まで汲み取ってあげると、より良い読書感想文に仕上がります。

追記すると、こんな感じでしょう。

「○●を読み終えて、主人公は、正直なところ、クズだと思いました。なぜなら、「行動A」や「行動B」をしていたからです。自分なら「行動A」はこのように対応するし、「行動B」はこのように対応します。主人公はどうにも考えの浅い人物なのだと思いました。ただし、彼がそういった行動を起こすことも無理はないことだと思いました。彼には「○○」という事情があったからです。もしも自分が彼の立場にいて、それだけの苦境にあった時、実際にその経験を持たない自分には、冷静な判断を下せたかどうかは断言できません。そういった意味では、主人公は直情的で、とても人間味のある性格なのだと思いました。」

ここまで書くと、最初はクズだと言っておきながら、だんだんと書き手が主人公に愛着を持ってきていることが分かります。

最後に一振りの感想を記載して締める

自分が定めたテーマについて掘り下げた後は、締めとして、本全体に対する感想をぱらっと書いておきます。

たとえばこんな感じです。

「○●を読み終えて、主人公は、正直なところ、クズだと思いました。なぜなら、「行動A」や「行動B」をしていたからです。自分なら「行動A」はこのように対応するし、「行動B」はこのように対応します。主人公はどうにも考えの浅い人物なのだと思いました。ただし、彼がそういった行動を起こすことも無理はないことだと思いました。彼には「○○」という事情があったからです。もしも自分が彼の立場にいて、それだけの苦境にあった時、実際にその経験を持たない自分には、冷静な判断を下せたかどうかは断言できません。そういった意味では、主人公は直情的で、とても人間味のある性格なのだと思いました。

この本より自分が学んだことは、「人間の狂気」でした。逼迫した場面・境遇に身を置いたら、人はどのような行動を起こすか分からないということです。今後、あまり人の心を刺激するようなことはしないように気をつけたいです。また、なにかしら突飛な行動を起こした人のこともできるだけ事情を考えてあげたいなと思いました。 了」

最後は、ほとんどフリーハンドでOKですので、今の時代の自分の視点から、好きなことを書いておけば、OKだと思います。

もう少しウケを狙いたいなら

最後の感想部分をもう少し攻めることも可能です。たとえば、クズな行動をした身近な人物を例に挙げる、などです。

「○●を読み終えて、主人公は、正直なところ、クズだと思いました。なぜなら、「行動A」や「行動B」をしていたからです。自分なら「行動A」はこのように対応するし、「行動B」はこのように対応します。主人公はどうにも考えの浅い人物なのだと思いました。ただし、彼がそういった行動を起こすことも無理はないことだと思いました。彼には「○○」という事情があったからです。もしも自分が彼の立場にいて、それだけの苦境にあった時、実際にその経験を持たない自分には、冷静な判断を下せたかどうかは断言できません。そういった意味では、主人公は直情的で、とても人間味のある性格なのだと思いました。

この本より自分が学んだことは、「人間の狂気」でした。逼迫した場面・境遇に身を置いたら、人はどのような行動を起こすか分からないということです。今後、あまり人の心を刺激するようなことはしないように気をつけたいです。また、なにかしら突飛な行動を起こした人のこともできるだけ事情を考えてあげたいなと思いました。だから、最近、キャバクラに行ったことがバレて、母親に怒られた父のことを自分は寛大な目で見てあげたいと思います。 了」

具体的なエピソードというのは、とても強力に相手の想像力に訴えかけ、興味を持ってもらうことができます。ただし、エピソードテクニックを使う時は自分の家族程度に留めておきましょう。親友ならまだしも、友人などを例に挙げると、いらぬトラブルの素になり、喧嘩することになってしまうかもしれませんので。

まとめ

いかがでしたでしょうか。読書感想文で悩んでいる人はぜひ参考にしてもらえればと思います。

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