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日本刀が実家で見つかった時の対処法まとめ

祖父や祖母、両親が亡くなったりして、いざ実家の掃除をしてみると、意外にも日本刀が出てきたりすることがあります。突然の刃物にびっくりして驚く方もいらっしゃるかと思いますので、そんな時の対処法についてまとめてみました。

まずは登録証の有無を確認しよう

戦後以降、日本刀を所有するためには登録証が必要です。正式名称は「銃砲刀剣類登録証」といいます。

※銃砲刀剣類登録証の写真
katana1

まずは、「銃砲刀剣類登録証」が、発見された日本刀の近くにないかどうか、くまなく探してみましょう。これがあるのとないのでは、手続きの大変さがかなり異なってきます。

銃砲刀剣類登録証がある場合の対処法

「銃砲刀剣類登録証」があるということは、ご先祖様が、きちんと手続きをしており、合法的に所有していた日本刀となります。

もし、日本刀が恐いので、誰かに譲ったり、売却するというのであれば、「銃砲刀剣類登録証」と必ずセットにして、持ち込むようにしましょう。

せっかくの形見だから、自分で大事に保管したいという方は、電話・FAX・メール・郵送などの手段で、管轄の教育委員会へ名義変更を届け出るだけでOKです。

管轄の教育委員会は、銃砲刀剣類登録証に記載してある所の教育委員会、もしくは発見した場所の教育委員会です。

インターネットで「○○県 銃砲刀剣類登録手続き」などで検索すると、○○県の教育委員会のホームぺージにアクセスできますので、そこで書式をダウンロードしたり、電話したりして、手続きの仕方を習うとスムーズです。

日本刀が出てきて、見つけた人はびっくりしてしまうかもしれませんが、窓口の方はとても慣れてらっしゃるので、安心して相談できます。

ちょっと勿体ないですが、「日本刀なんて恐い!」という方は、刃物部分をハンマーなどで細かく叩き割って、廃棄するという選択肢もあります。

銃砲刀剣類登録証がない場合

「銃砲刀剣類登録証」が無い場合というのは、二通りの可能性が考えられます。

一つは、ご先祖様が無断で所有していたことになります。もう一つは、ご先祖様が「銃砲刀剣類登録証」を取得していたが、どこかに紛失してしまった、というケースです。

これらは、どちらの場合にせよ、対処法はほとんど同じです。

日本刀を売る場合は、「銃砲刀剣類登録証」がないことを事前に伝えておいて、対応してくれる業者があれば、そこに売ればOKです。また、こちらの場合でもハンマーなどで叩き割って、廃棄するという選択肢もあります。

登録証のない日本刀を自分で所有しようとする場合は、「銃砲刀剣類登録証」の発行・再発行という手続きが必要になります。「銃砲刀剣類登録証」の発行・再発行を手続きする流れとしては、「警察署⇒教育委員会文化財保護課⇒登録審査(1アイテム6,300円)⇔合格したら登録証の発行・再発行(不合格時は廃棄処分)」という具合です。

・・・発行と再発行は、お金もかかるし、けっこう、めんどくさいんですよね。とりあえず、「銃砲刀剣類登録証」がなかった場合は、まずは発見した場所の所轄の警察署、生活安全課に届け出ると覚えておけばOKです。届け出をしない場合、警察に見つかると、違法ということにもなりえますので、発見した後は、なるべく早めに連絡するようにしましょう。

▼詳しくはこちらの記事をご参考に
http://www.kurayahashimoto.com/katana/discovery.html

無許可のまま日本刀を持ち続ける人たち・・・

じつは、無許可のまま日本刀を持ち続ける人たちというのは、結構いたりします。

理由は、大きく二つです。

一つは、「手続きが面倒だし、お金かかるなら、このまま持っておけばいいや」というものです。

もう一つは、「先祖の形見だけど、これは厳密には日本刀ではないから、無許可のまま保管し続けよう」というものです。

日本刀は工芸品としてなら所有が認められる

教育委員会は日本刀を審査する時に、「昔ながらの鍛造方法で造られた日本刀なのかどうか」をチェックしています。戦時中、殺傷目的を優先した、雑な造りの「軍刀」は、残念ながら日本刀とは認められません。

日本刀の所有は、あくまで「骨董品」としての位置づけです。すなわち、昔ながらの鍛造方法で造られた工芸品しか、所有は認められないのです。そして、先祖の形見が軍刀のような殺傷目的のものと認定された場合、「一代限りの所有」もしくは「その場での裁断廃棄」という選択を迫られてしまいます。

まあ、ルール上、そうなっているのだから従わないといけないのですが、そういう背景もあって、「こっそり保管していこう」と考える人も少なからずいるということです。

できれば正式に許可は取っておこう

警察が家宅捜索することなんてほとんどないので、基本的には大丈夫なのですが、しかし、何かしらのことがあって家を調べられるようなことがあった際、追加で罪になってしまう可能性も否めませんので、できることなら許可を得ておいたほうが良いかと思います。

また、いくら形見とはいえ、物騒なものは手放しておいた方が、後顧の憂いもないのかと思います。息子や娘がいるのであれば、彼らの意見も聞いてみて、次の世代に迷惑がかからないように対処しておくのがベストだと感じます。

日本刀を所有する場合は、メンテナンスをしっかりしよう

日本刀を所有する場合は、メンテナンスをしっかりするようにしましょう。じつは日本刀はかなりデリケートですので、お手入れをしないと、どんどん錆びて劣化して、価値を下げていってしまいます。ちょっとお金はかかってしまいますが、しかし、先祖の形見だったり、見た目にもとても美しい工芸品ですので、なんだかその分愛着も出てきたりします。

日本刀のメンテナンスについては、こちらの記事をご参考にしてください。
https://my-terrace.com/katana_oteire/

まとめ

いかがでしたでしょうか。もし、実家から日本刀が出てきた場合は、きちんとした手続きをすればOKですので、焦らないようにしましょう!

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